持ち家を売却する時に必要な手続きはどうするの?
今回の記事はそこに着目し、あなたがスムーズに取引できるように、
具体的な手続きの方法を書いていきましょう。
土地や家屋などの不動産は換金しにくい、
流動性が低い資産と言われています。
また土地と違って家屋は経年劣化が非常に早く、
建築が完成した瞬間から、
急激に市場価値が下がるという特性があるため、
売るならば可能な限り、
早く売らなければその間分の価値低下のダメージをモロに受けてしまいます。
そして家屋にはマンションなど区分所有物件と、一軒家がありますが、
市場での回転が悪いのは圧倒的に一軒家の方です。
一軒家は長くその土地に住むことになるため、
人生をその土地に拘束されてしまうので、
狭い条件に合う人が偶然現れないと買い手がつかないのです。
加えて中古の一軒家となると、
どうしても以前の住人の方の生活の跡が残りやすく、
年数が経った物件がほとんどであることから、一般の方が手を出しにいという面もあります。
そして多くの場合土地とセットでの売却となることから、
ここにも問題がはらむことがあります。
ということで一軒家の持ち家は、
最も扱いにくい不動産と考えて良いと思いますが、
どのようにして売却すれば良いか見ていきましょう。
まずは売却対象物件の立地と状態を把握しよう
あなたが売りたい一軒家は、
あなた自身が今まで住んでいたものでしょうか?
それとも相続などで承継した遠方にある物件でしょうか?
それは街中にありますか?
郊外ですか?それとも山間地でしょうか?
また築年数は何年ほどでしょうか?
状態はどうですか?
建物が経っている土地に所有権はありますか?それとも借り地でしょうか?
特に相続などで入手した物件は、
その経歴や詳細を把握していないことも多いので、
落ち着いて、しかしできるだけ迅速に確認資料を集めて状態を把握する必要があります。
一軒家の売却でよくあるのが相続で承継したものの自分では利用しないし、
保有しているだけで固定資産税や管理費がかかるので売りたいのだけれど、
買い手がなかなか見つからないというジレンマを抱えてしまう事例です。
築年数が浅く、新築後何らかの事情で売りに出された街中の物件であれば、
比較的買い手がつきやすいですが、
このような好条件の物件はなかなかありません。
売れにくいという負の側面を少しでも軽減して、
速やかな売却を実現できるように、
以下のような確認書類をできるだけ早く探し出し、準備しておきます。
・地元役所から発行される確認済証や検査済証などの書面
・竣工図面や工事関係の記録簿など、建設業者から渡される関係書類
・売買を取り次ぎした不動産業者が発行する重要事項説明書などの書類
・土地家屋調査士などが作成した確定測量図や補足資料など
一戸建ての売買では土地の扱いが厄介で、
土地が登記されているだけでは取引の安全性が担保できないこともあるので、
測量や境界の確定作業が必要になることがあります(後述します)。
そして一戸建ての関係書類はマンションなどよりも数が多く、
集めるのに時間がかかることもあります。
ご自分で建築した物件であればご自身で入手されたと思いますが、
購入した物件であれば、
前の所有者から仲介した不動産業者経由で渡されているはずです。
相続などで承継した物件の場合、
例えば父親が亡くなったのであれば母親から話を聞くなどなどして、
重要書類がありそうな箇所を捜索します。
どうしても発見できない時は、
関係した不動産業者や施工会社に問い合わせると、
当時の資料が見つかることもあります。
次は不動産業者の選定作業
速やかに関係資料を集め可能な限りの情報を得たら、
次に売却を手伝ってくれる不動産業者のピックアップに入ります。
※この作業は売却対象の不動産の値踏みも兼ねる作業になります。
古くからある持ち家の場合は、
地元の特定の不動産業者とつながりがあることも多く、
相続事案などでは聞きつけた業者からコンタクトがあることもあります。
しかし何も考えずに特定の業者だけを信頼して。
依頼すると売却金額の面で損をしてしまうこともあり得ます。
その業者も含めて広く複数業者に見積もりを取るのが常道と言えます。
この点、ネットの一括査定サイトなどは大変便利ですからぜひ利用しましょう。
一括査定サイトでは物件の情報を入力しなくてはなりませんが、
これまで集めた資料を基に情報を入力し、
後は業者からの返事を待つだけです。
初回の返事は机上査定として簡易な査定額しか分かりませんが、
返事をくれた業者の中から、優位に事を運べそうな業者を複数ピックアップして、
訪問査定をお願いすることになります。
実際に物件を訪問して内部の状況などを詳しく見ますから、
負担にならない範囲で、
できるだけ多くの業者にお願いした方が選択肢が広がります。
訪問査定の際には、
これまで収集した物件に関する資料を開示することで、
より精度の高い査定とすることができます。
仲介業者の選定
次に、訪問査定を受けた業者の中から、
信頼性があり高額で売却が実現できそうな優良業者を選び出し、
パートナーとするための仲介契約を締結します。
ケースにもよりますがほとんどの場合、
他の業者に重ねて仲介を依頼できないタイプの専任媒介契約か、
専属専任媒介契約になるので(この方が有利に運ぶことが多い)
特定の一社だけを選定しなければなりません。
信頼性という点では古くから付き合いのある地元業者が有利な感もありますが、
実際につきあうことになる担当者との相性や、
売却予想額となる査定額の高低と、
その精度感などを総合的に考えて決定しなければなりません。
訪問査定時や面談などの際に実務担当者をよく観察し、
最も安心して任せられそうな業者が決まったら仲介契約を結び、
原則として3か月間の契約期間のうちに売却実現を目指すことになります。
この時、マンションとは違って、
問題になることが多い土地の扱いについて、
一定の手順を踏む必要が出てくる場合があります。
土地の問題を解決する
家屋が建つ敷地たる土地の扱いで問題になるのが、
隣接地との権利関係を明らかにしなければならない作業
が必要になることもあるということです。
土地の面積などは登記されているのが基本ですので、
登記簿を見れば記載されているのですが、
実際には登記簿と数字がずれていることも多く、
そのため買い手側が測量による実測を求めることもよくあります。
また土地は隣の土地と隣接するということで、
隣地の所有者との所有権争いが起きやすいので、
境界確定作業が必要になります。
明らかな境界票があって権利関係が明確になっていればよいのですが、
実際はそのような事案は多くありません。
多くはかなり昔に設定された自然木や石などが境界として使われていて、
自然風化や地震、風水害による移動、
消滅があり改めて境界確定作業が必要になります。
これらの作業は土地家屋調査士に依頼して測量作業をしなければならず、
また境界確定には、隣地所有者立会いの下でサインを求める必要もあります。
隣地所有者が協力的ではない場合は、
裁判所の関与を受けて手続きを進めなければならないこともあります。
もう一つが、建物が建つ土地が借り地である場合です。
土地を借り、その上に建てた家屋を売却する場合、
スムーズに売却することが難しくなります。
まず借り地の場合はその法的性質について理解しなければなりません。
もしその土地を借り受ける権利が「地上権」というものであれば、
地主の承諾なしにその上に立つ建物を売却することができます。
ただ地上権はこの通り元の地主にはとても不利なものですから、
滅多に地上権が設定されることはありません。
ほとんどが「賃借権」としての土地の貸し出しになります。
賃借権の場合あくまでもその土地の賃貸借行為は、
貸し手と借り手の信頼関係に基づいてなされるものです。
地主が「この人なら」と信頼して貸してくれるのですから、
この信頼を裏切って、
地主に無断で土地を売却することはできないのです。
例えば新たな土地の借り手が反社会的勢力の人間だったら、
地主はデメリットを受ける危険が高まりますし、
地代をしっかり払ってくれない人が買ってしまう危険もあります。
こういった危険があるので、
賃借権付きの土地の上の建物を売却するには、
地主の承諾が必要になるのです。
承諾を受けられる場合は口頭だけでは危険ですから、
書面にて承諾の意思表示を受ける必要があります。
承諾があれば建物と一緒に、
「賃借権の譲渡」も行うことで売却が可能になりますが、
この承諾を取るのが通常難しくひと波乱起きることが多いです。
普通タダで承諾するというのはありませんから、
承諾料として一定の対価を支払わなくてはなりません。
しかし承諾自体が取れないという事例も多くあります。
この場合誠心誠意話し合って事件の調整が必要になります。
土地の借り手が土地を丸ごと買い取った上で、
売却が実現することもありますし、
メリットがあれば、逆に地主自身が建物を買い取って活用するケースもあります。
しかしこうした調整も不発に終わると非常に厄介で、
裁判所の関与を受けて事件を調整してもらう必要が出てきます。
一定の承諾料と引き換えに売却を認めてくれるケースもありますが、
いずれにしても手間と時間がかかることは覚悟しておきましょう。
諸問題が解決できたら宣伝広告を開始
諸処の問題が解決できたら売却が可能になるのでいよいよ宣伝開始です。
実務のほとんどは不動産業者が行ってくれるので、
売り手となるあなたは楽です。
業者専用の情報機構に物件情報を載せたり、
地元に流通するフリーペーパーや情報紙などに、
物件を載せて反応を待ちます。
すぐに反応があるはずですから、
電話などで見込み客からコンタクトを受けます。
これも業者が対応して内見案内までしてくれます。
内見まで進むとその見込み客からは、
値下げやリフォームなどの相談が入ります。
あなたは業者経由で話を聞いてその要求を飲むか否かを判断します。
要求を飲む代わりに、
即時に契約調印を求めるなどの駆け引き判断も必要になるでしょう。
あるいは個別の交渉に進むこともできます。
持ち家の売却では建物が古い事案も多く、買い手が建物に興味がなく土地だけ欲しいということも多々あります。
この場合建物の解体費用について交渉が入ることもあります。
売り手となるあなたとしては、建物が相当古くても
「建物解体費用については応相談」として取りあえずは現状のままで売りに出し、
解体費用の一部負担も含めて値下げの可能性を示唆しておくことで、
見込み客の食いつきが良くなります。
買い手が決まったら売買契約と引渡し
条件交渉が済んで買い手が決まったら売買契約を締結します。
仲介業者が用意した契約書を使って調印しますが、
この中で物件の引き渡し日時や方法、
売買代金の受領についても取り決めがなされます。
物件の引渡し時に鍵や備品類を使用するための一切の物品を引渡し、
同時に売買代金の残金を指定の方法で受領します。
売買代金は一括払いの場合は、引渡し時に一括受領することになりますが、
多くの場合複数回に分けて受領しますので、
最終的な残金をこの時に受領することになります。
支払い方法も銀行振り込みだけでなく、
小切手払いやその他の方法も可能です。
契約書に取決めされた方法で支払い・受領を行います。
売買取引が無事終了したら、
仲介を成功させた不動産業者に手数料を支払って一見落着です。
あなたの持ち家を最高値で売却したいなら
あなたがもし今持っているを売るのであれば、
是非高く売るような不動産業者を見つけるべきです。
その為には複数の不動産業者で査定してもらうのが一番。
今なインターネットで簡単に査定が申し込めます。
全国の不動産会社で無料で査定することが可能なので、
あなたの地域に詳しく信頼や実績があり、
土地を一番高く売ってくれる業者を見つけましょう。
やるやらないは抜きにしてここは便利なので、
とりあえず無料で査定してみましょう。
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